第2回 とちぎ乾癬友の会 学習懇談会(第23回) ~栃木県宇都宮市

患者会を支えるみなさんに話を聞きました!

情報だけでなく、患者さんの「気持ち」まで共有できる人や場所でありたいと思っています。

とちぎ乾癬友の会 事務局長:山下織江さん

……はじめて患者会に参加された当時のことを教えてください

山下さん:10代はじめに乾癬が発症。関節にも症状が出るほどで動くのも辛い感じでした。当時は病気に関する情報も乏しく、家族からもシャンプーがよくないんじゃないか、生活習慣に何か問題があるんじゃないか、と病気になった自分が悪いような言い方をされたんです。そんなこともあって乾癬の悩みや思いは胸にしまって生きるしかないんだな、と思っていました。そんな時、菅井先生に出会って患者会に顔を出してみたら、そんな意識が一変したんです。「こういう所によく発疹出るよね」「かゆくてたまんないよね」と普通に人と話し合える経験がとても新鮮だったのを覚えています。今のようにSNSもなくて、情報や気持ちを共有できる人や場所がなかった時代にこの出会いは衝撃でした。今は自由に情報がネットでも拾える時代ですが、やはり他の患者さんと直接会って話せるって素晴らしいことだと思います。

……患者会の良い所はどんな所でしょう?

山下さん:とくに女性は結婚、出産など、ライフステージがいろいろ変わるので、折々、そこでどんな治療法を選ぶのか、どんな薬を用いるのかは悩む所だと思うんです。そんなとき、相談医の先生や同じ薬を使っている患者さんに、時間をたっぷりつかって話を聞けるメリットは大きいです。一般論ではなく、個人的な話ができるというのは患者会の最大の良さではないでしょうか。

……山下さんご自身も患者会でいろいろ助けられたと聞きました

山下さん:はい、私は注射を選択したのですが、個人差があって効果が続かない人もいる、という情報を聞いていたので、実際に使用1年目で関節炎が再発した時も取り乱すことなく、落ち着いて次の薬への準備ができたんです。他の選択肢があるという情報を事前に知らなかったら、たぶんすごく慌てたり落ち込んだと思うし、効果が無くなってからも先生に言えずにしばらく治療を続けていたかもしれません。患者会でいろんな話を聞いていたからこそ、そんな時も積極的に治療できたんだと思います。

……とちぎ乾癬友の会は、患者・医師・医療関係者が三つ巴になって協力しあうスタイルがモットーと聞きました

山下さん:最初にかかった病院で一生治らない、と言われてすごく傷ついたんですが、先生も患者さんから「あなたは乾癬じゃないから私の気持ちなんて分からない」と言われて傷つくことがある、という話を聞いて、あぁ患者からもきちんと情報を医師に伝えることが大事なんだ、って気づいて…。患者さん、先生、そして医療関係者のみなさんが垣根なく歩み寄れる、そんな場所が患者会という素晴らしい場所なんだと再認識しています。親身に話を聞いてくれる人がきっとそこにいるので、ぜひ行ったことのない方は参加してみてほしいと思います。

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