フットボールアワーのふたりが乾癬患者さんと会ってみた!
フットボールアワーのふたりが乾癬患者さんと会ってみた!

前回のトークの最後で出てきた《患者会》という言葉に鋭く反応したフットボールアワー。乾癬と長年つきあってきた角田さん、山下さんがともに「参加したことでいろんな一歩が踏み出せた」と語る《患者会》とは一体なんなのか?第5回となる今回は、フットのふたりが、その活動内容やメリットについて詳しく話を聞いてみました(全6回)

第5回
フット、患者会の存在を知るの巻

(フット岩尾):「え、乾癬の《患者会》って
現場の先生も参加してくれるの?」

岩尾:でも、こうやってお二人のような、ポジティブな患者さんとお話していると、僕まで元気をもらえる感じですよ。たとえば乾癬に悩んでいる若い女の子なんか、このお二人に何か相談に乗ってもらえる、みたいな機会があったらほんと素晴らしいのにね!女性は女性のほうが話しやすいみたいなのもあるやろうし…。

後藤:それが先ほどから話に出ている〈患者会〉だったりするのでしょうかね角田さん?

角田さん:はい、その通りですね。私も山下さんも患者会に参加することで、初めていろんな一歩が踏み出せた、救われたという所がありますね。

後藤:はー!そうなんやー!?患者会って具体的にはどんな所なんですか?

角田さん:活動内容や開催時期は会によってまちまちですが、どの患者会も、地元の患者さんと皮膚科の先生がタッグを組んで活動されている印象ですね。

角田洋子さん 群馬乾癬友の会 会長/INSPIRE JAPAN WPD 理事

岩尾:へぇ~先生も参加してくださるんですかぁ?

山下さん:ほとんどの患者会では「相談医」という形で皮膚科専門医が参加してくれています。乾癬治療の「今」を治療の最前線に立つ現役の先生たちがスライドなどをつかってわかりやすく講義してくださったり、乾癬治療についての個人的な不安や疑問を先生方に直接質問できるコーナーを設けている所も多いですね!

岩尾:それは患者さんも心強いですね。

山下さん:そうなんですよ。病院の診察室で先生が患者さんに費やせる時間って限りがあるじゃないですか?他に患者さんもいっぱいいますし…。でも患者会なら、先生たちも時間をあまり気にせず、ひとりひとりの患者さんの質問に対してたっぷり時間をとって説明をしてくれるんです。言い方はちょっと変かもしれませんが、先生を独占できるとチャンスが多いというか(笑)

後藤:角田さんが患者会に参加するようになったきっかけとかあるんですか?

角田さん:診断を受けてから10年くらいは希望なんて持てなかったし、とにかく乾癬を知られたくないのと隠すことに必死で、ちょっとやさぐれた状態だったんですけど、通ってた病院の先生が「今度ここで乾癬の勉強会があるから、よかったら行ってごらん」ってチラシをくれたんです。一人でそんな得体の知れない場所に行くっていう不安もあったんですけど先生に言われたから、まぁしょうがない、行ってみるかって感じですね。結果から言うとその勉強会に行って私はすごい衝撃を受けたんです。と言うのは、長年乾癬を患っていたけど乾癬ってどういう病気なのかってことや、乾癬にはいろんな治療法があるっていうのを、その勉強会で初めて知ったんです。

角田さん:しかも、こんな病気になっているのは自分くらいだと思ってたのが、お部屋にはすごいたくさん患者さんがいて、皆で熱心に先生の話を聞いている、っていうその状態にびっくりして、そこからですねぇ。その勉強会を指導してくれていた先生との絆で、群馬にも本格的な患者会を作ってみようってことで始まったっていう…

(フット後藤):「角田さんをここまで変えた
《患者会》にますます興味津々です!」

後藤:うあ、そんな歴史があったんですかぁ。すごいなぁ。一時はやさぐれていた患者さんが今はこうして患者会の代表としてバリバリ、後輩患者さんを導く立場になられてるんですからねぇ。わからんもんやなぁ人生って。

岩尾:それだけ歴史があると、いろんなエピソードがあるんでしょうね?

角田さん:そうですねぇ。もう15年近くやってますと、初めて参加される患者さんってだいたいすぐ分かるんですよ、受付するときも、昔の私がそうだったように難しい顔してて、緊張している感じなんですけど、それがたった数時間でこんなに人の表情って変わるんだ、って思うほど帰るときには柔和な笑顔に変わってるのが、嬉しいですね。最近あった話なんですけど、今の時代こんなに悪い人がいるのかと思うほど皮膚症状がひどい女性の方が1人でいらっしゃったんです。スーツ着てるからぱっと見はわからないんですけど、ちょっとめくると「えっ」ていうぐらいの肌の状態で…。「ずっと子どもの頃からかかっている内科にたまに行くだけで、治らないって言うからもう治療もあきらめていた」っておっしゃっていて…。でもお仕事もバリバリされている方で勉強会で一生懸命メモ取ったりお話している姿がすごく印象的な方だったんです…。

岩尾:うわ、すごく気になるわ、その人のその後…。

角田さん:その方も、私と同じように患者会での体験が目から鱗だったようで、最終的に自分もぜひ積極的な治療をしてみたいっておっしゃって、その後私たちも色々相談に乗ったんです。そしたらLINEで「いろんな不安はあるけど、今より良くなれるんだったら思い切って私やってみます」って返事が来て。で、半年後の勉強会に彼女が来たんですけど、どうなったと思います?

岩尾:あーーじらさんと、はよ教えて~(笑)

角田さん:はははは。もうね、ほとんどないんですよ、乾癬の症状が。あれほどひどかったのがすっかり綺麗になってもう本人も満面の笑みでね。半年前に彼女を見ていた人たちもみんな驚いて「いやーよかったね、よかったね」ってそこでみんなで喜んでいる姿を見て、「いやー、これだな!これがあるから患者会やっててよかった!」って思えましたね。

後藤:いやぁ、そりゃ感動ですねぇ。では次に山下さんの患者会への思いをお聞かせください。

山下織江さん とちぎ乾癬友の会 /INSPIRE JAPAN WPD理事

山下さん:これは私自身の経験でもあるんですが、乾癬は比較的長い期間、治療が続くので、人生の折々でどんな治療法を選ぶのか、どんな薬を用いるのかは悩む所だと思うんです。私は10代で乾癬になり、乾癬性関節炎も発症し、その過程で結婚、出産を経験しましたが、やはりその折々、治療にはいろいろ頭を悩ませました。だから相談医の先生や同じ薬を使っている患者さんに、納得いくまで話を聞ける患者会のメリットはとても大きいと思いますね。これをいま読んで興味をもった患者さんがいたら、たとえばいま使っている薬について聞きたい、知りたい、っていうピンポイントな質問でもいいので、気軽に参加してみてほしいですね。

(フット後藤):「悩みを持つ患者さんは
ぜひ一度患者会へ参加してほしいな!」

角田さん:あと、私達がやっぱりもう一歩踏み込んでケアしたいのが、患者会にすら出て来れず、ひとりで悩んでる患者さんたちがまだいるってことは、いつも頭に置いてますね。そんな人たちが安心して出てこられるように、どうしたらいいかなっていうのはいつも考えています。

山下さん:今このコロナ禍で、患者会の中にはオンラインでLINEのオープンチャットとか使って誰でも気軽に相談したりできるようにしているところもあるようですし、とにかくみなさんが一歩踏み出すきっかけをつくっていきたいですね。

後藤:いやあ心強いと思いますよ。本当にこれだけ明るいし、よ~喋る2人ですからね~(笑)

岩尾:ほんまやわ。ぼく、お二人のパワーに圧倒されて、今日ほとんどしゃべれてないからね…。

後藤:いやいや、そこはお前がんばれや…(笑)

患者会に行ってみた