フットボールアワーのふたりが乾癬患者さんと会ってみた!
フットボールアワーのふたりが乾癬患者さんと会ってみた!

フットボールアワーのおふたりが、患者さんとのざっくばらんな対談を通して、乾癬という病気の本質や患者さんの悩み、治療法の進歩などに迫るインタビュー第二弾。今回は日々進化を続ける乾癬治療について熱いトークが繰り広げられます。患者さんが日々、前向きに生活し、また折々の治療にも役立つ気づきやヒント満載です!(全6回)

第2回
フット、乾癬治療の進化に驚くの巻

(フット後藤):「20年前は治せなかった症状
が治せる時代なんですね、びっくりです。」

後藤:それにしても、山下さんが経験したような乾癬によるつらい関節炎が新しい治療法によって治せるようになるなんて乾癬の治療って、ほんとうに進歩を続けてるんですね。

角田さん:ほんとうですね。前に他地域の患者会にお邪魔したときに、手の指が曲がったまま伸びない患者さんがいらしてね。その人の手をさすりながら、日本でも有名なとても偉い先生が「もうあとちょっと、もうすこし早く新薬が出ていれば、こんな手にさせなかったのに…悔しい」って嘆くようにおっしゃったんですよ。それがもう私的にすごく印象的でね。今は新しい治療法が出てきているのに、それを知らずに症状に悩み続ける人がいなくなるよう、継続的な啓発活動がやはり大事だな、と。

後藤:患者のおふたりは、その医療の進歩を肌身で感じている当事者ですものねぇ。言葉の重さが違いますね。

山下さん:私もガサガサ、ぼろぼろの肌で一生、生きていかなきゃいけないんだなって、一時、すごくあきらめていたんですけど、新しい薬が出て、それのおかげで本当にすごく良くなって…。乾癬のない肌っていうのを何十年ぶりに体験して、あ、私こんな肌に戻れるんだって思ったときには本当にすごい感動で。医学の進歩ってすごいんだなっていうのをしみじみ感じました。

山下織江さん とちぎ乾癬友の会 /INSPIRE JAPAN WPD理事

岩尾:山下さんみたいに、乾癬になっていろいろ治療を試してみたけど、もう治らんからって病院から遠ざかってしまってる人も多いんでしょうね…。

後藤:そやね。そんな人たちがまた病院に行ってさえくれれば、新しい薬や治療法に出会える可能性があるんだから、とにかく、あきらめずに病院に行ってみよう、ってことですよね。

岩尾:実際にそういう実体験をされた患者さんが言うてるんですから、うん、これは大事なことやね、きっと。

後藤:ここ10年、15年で乾癬への治療アプローチがグンと広がった、ということなんですけど、その前は、やはり治療も大変だったんですか?

山下さん:そうですねぇ、乾癬と診断されると、症状によりますけど、まずは塗り薬が処方されて、場合により光線療法を組み合わせたりもするんですが、思うように治療効果が上がらないとどうしても治療を続ける意欲が下がってしまって…。
私も途中で脱落したひとりです。

角田さん:乾癬って、本当に地道なコツコツとした治療が必要なんですけど、例えば先生は塗り薬を「朝晩塗ってくださいね」って言うんですけど、忙しい主婦は、朝晩とても塗る時間なんてないし面倒くさい!って、真面目に塗ってませんでしたね(笑)

山下さん:そうですね特に寒い冬なんて、固まった軟膏を伸ばして塗るのも大変だし、もう今日はいいか、みたいな(笑)
で、塗ったは塗ったで、服がベトベトしたりもするので、なかなかモチベーションが上がらない、ということはありましたね。

角田さん:わかるわぁ、それ。私も冒頭でお話ししたように、大学病院の先生に「治らない」って言われたショックがずっと尾を引いてて、結局何をしたって治らないんだよこの病気はって、あきらめてた時代がありますね。でもね、その後、乾癬に詳しそうなクリニックをネットで探して受診したときに、先生から「薬を塗るのは大変だけど、ちゃんと塗れば今よりずっとよくなるよ」って言われて治療を始めたことで「治らない」の呪縛が解け、治療に希望をもつようになったんです。

岩尾:ええ先生や!

角田さん:ええ、ほんとに。それまでは塗り薬を自己流で適当に塗ってたんですよ。鱗屑をはがしながら塗ったり、発疹のある部分、ない部分、まとめてザッと塗ってたりね(笑)。でもそれは良くないってことで、発疹のある部分だけ、やさしく塗り込む感じに変えたんですよ。塗る量や回数もちゃんと守って!そしたら、ほんとうに先生の言う通り症状が改善していったんですよ。そこからですかねぇ、私が治療に前向きになれたのは…。

(フット後藤):「少しでも治療効果を実感
できれば患者さんは張れるんですね!」

岩尾:なるほどなぁ〜。良くなることをあきらめていたから、治療にも熱が入らなかったけど、一度でも良くなった経験があれば、治療も頑張れるようになると!

角田さん:そうそう。その通りですね。治療をあきらめていた時代は藁をも掴む思いで、ネットで探した民間療法なども頼ったりしたけど、結局何も変わらなかった。やはり大事なのは、信用できる医師を見つけて、なんでも気兼ねせず相談してみることに尽きるのかな、と思いますね。

岩尾:26年乾癬と向き合ってきた方の言葉は重みが違いますね。ところで、お二人の今の状態はどうなんでしょうか?

角田さん:いま私は新しくできた飲み薬を飲んでて、それと塗り薬とで、ほぼほぼ症状は抑え込めてる感じですね。まだ足にはすこし残ってるんですけど、でもまあ満足いく状態にはなってます。

岩尾:すごい〜!角田さんは今までお話聞いてて、塗り薬で治療してらっしゃるのかと思いましたが、飲み薬とかもあるんですね。

角田洋子さん 群馬乾癬友の会 会長/INSPIRE JAPAN WPD 理事

角田さん:そうですね。塗り薬があまり塗れない生活だったりあまり効かなかったらその次は飲み薬をやってみようとか、塗り薬と飲み薬を併用してみようとか、それでも効果が出なかったら注射はどうだろうとか、治療の選択肢はほんとうにいま充実してきているので、とにかくあきらめずに自分に合った治療法を医師と探ってほしいですね。

後藤:山下さんはどうなんですか?

山下さん:私も4年前に新しい治療(注射)を始めてそこから良くなって今は、ほぼ症状のない状態が続いています。まだ頭にすこし出たりしますが、そんなに気になる程度でもないですね。

後藤:やっぱり最近の治療でそこまで変わるんですね。びっくりです。

岩尾:新しい治療薬や治療方法って、どのお医者さんにかかっても受けられるんですか?

山下さん:はい、望めば誰でも、という訳ではないですが、飲み薬であれば街のクリニックでふつうに処方していただけるようになってきましたね。注射は大学病院など、認定を受けた施設で受けるのが基本なので飲み薬に比べるとすこしハードルが高いかもしれませんね。飲み薬や注射は、コストもある程度かかるので、そのへんも医師と患者さんの間でしっかり話し合うことが大事かなと。

(フット岩尾):「先生との二人三脚が
乾癬治療には大事なんですね!」

岩尾:そーかー、治療の選択肢は確実に増えてきたけど、どの治療を選べばいいかの判断を含めてやっぱりお医者さんとの二人三脚が大事になってくるわけですね!

山下さん:はい、おっしゃる通りですね。

角田さん:私が今飲んでいる薬も、数年前にできた新薬なんですけど、街のクリニックで処方していただけるようになって非常に助かっています。大きい病院に行かなくても治療できる場が身近に増えてきたっていうのは、ほんと嬉しいことです。

後藤:仕事や家事で、まとまった時間がとれないという人にもそれは嬉しい話ですね。でもこの10年、15年でここまで乾癬の治療が発展している理由ってなんなんやろう?

角田さん:乾癬が免疫のバランスの異常で起こる、ということがわかってきたことが大きいかもしれませんね。そのおかげで新薬も生まれていますし、患者さん目線で考えてみても、単なる皮膚の病気だと思って治療するのと、体の内側の免疫が関与している病気だと思って治療するのでは、おのずと行動や治療モチベーションも変わってくるような気がしますね。

岩尾:あー、そーか。乾癬に免疫バランスが関係している、というのは「KANSEN TEST」でも出題されてましたもんね。なるほど!

後藤:あれ〜、あの問題、おまえ「ホルモンバランス」が正解やって言ってなかったか?

岩尾:うるさいなぁ。僕は11問正解。後藤は10問正解。僕のほうが博識なんやで。

後藤:またその話?めんどくさ〜