乾癬患者を支える10人の物語

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一度治療をあきらめた方にも戻ってきやすい雰囲気づくりを心がけています。

ー佐賀 佐賀大学 鶴田 紀子 先生

「診察室を出て行くときに床に落ちた鱗屑を申し訳なさそうに掃除していく患者さんがいたんです。赤みやかゆみだけじゃなく、乾癬の患者さんはこんな精神的負担があるんだ、と改めて痛感した瞬間でした」

国家試験の勉強中、ひどい蕁麻疹に悩まされた事が皮膚科医に進むきっかけだったと語る鶴田先生は、県内で唯一、注射剤の治療ができる佐賀大学で乾癬専門外来を受け持つ医師です。

「新人の頃、関節症状もひどくて仕事もままならなかった患者さんが注射剤治療でみるみる回復し仕事にも復帰。『人生が変わった』って言っているのを見てこれはすごいと。それから乾癬を専門に研究するようになったんです」

初診時はとくに時間を取ってたっぷり患者さんと話し合うという鶴田先生。

「前に治らない病気と言われ、私のところにいらっしゃった患者さんにも、いまは有効性の高い薬がいろいろあるので、きれいな肌でずっと長くいられること、コントロール可能であることをしっかりお話させていただいています」

そんな鶴田先生がいちばんこだわるのが患者さんが無理なく治療を続けられる環境づくり。

「ずっと治療を続けていくのは本当に大変だと思います。だからこそライフスタイルにあわせ無理なく治療を続けて頂くために仕事の事、家庭の環境など患者さんの周辺情報はできるだけ細かくお聞きします。そのうえで症状をきちんと評価し、どんな治療を選ぶか、どこに治療目標を置くかを、いくつかの選択肢と共に患者さんにご提示し、一緒に考えていきます」

出産しました、新しい仕事が決まりました、と患者さんから喜びの報告を受けるのが何よりも嬉しい、と語る鶴田先生。その優しいまなざしと情熱で、これからも多くの患者さんの笑顔を支えてゆかれることでしょう。

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