フットボールアワーのふたりが乾癬患者さんと会ってみた!
フットボールアワーのふたりが乾癬患者さんと会ってみた!

フットのふたりが患者さんたちと本音で向き合い、その思いや苦労、治療法の進歩など幅広いテーマでトークを重ねてきた対談も今回で最終回。後輩患者さんへ向けた角田さん、山下さんの温かいエールは必読です!また、経験豊富な患者さんから多くを学び真の「乾癬パートナー」となることを誓ったフットボールアワーの今後の活躍にも期待ですね。

第6回最終回
フット、乾癬治療の未来を感じるの巻

(フット後藤):「治療目的をもって
治療していく事がとても大切なんですね」

後藤:ここまで色々お話をさせていただいて、僕たちも少しずつ乾癬という病気のこと、治療法のこと、そして患者さんの思いなどを知ることができたのですが、最後に、この対談を読んでくださっている多くの乾癬患者さんに対して伝えたいことなどお聞きしていいですか?まず山下さんは「治療目標を持ちましょう」とずっと訴えられているそうですね?

山下さん:はい、そうですね。私は10代はじめに乾癬になってその後乾癬性関節炎も発症し、紆余曲折の経緯を経験したんですが、正直、結婚して母親になるまでは、ずっと受け身で治療していた気がします。乾癬治療にはそれほど積極的じゃなかったんです。子供が生まれたばかりの頃なんて乾癬をケアする時間もなくてすごいひどい状態になっちゃったりしたんですが、子供が薬を塗った部分に触るのも嫌だったし母乳に影響が出たりしないかとか、いろいろ心配もあって治療からさらに遠のいてしまって…。

後藤:それは経験者というか母親じゃないとわからない発想ですねぇ確かに。

山下さん:で、子供が大きくなってきて、特に上のお兄ちゃんが、海とかプールが大好きだったんですけど、そのとき初めて、子供たちと海やプールに一緒に行きたい、一緒に楽しみたい、って強く思うようになり、その夢を叶えようと治療を再開したんです。

山下織江さん とちぎ乾癬友の会 /INSPIRE JAPAN WPD理事

岩尾:主婦となり、母となった山下さんが、自分のためじゃなく、子供達のために、初めて本格的に治療をしよう、と決断されたわけですね。

後藤:山下さんにとっては「子供と一緒に海やプールに行きたい」というのが、大きな「治療目標」になった、ということですね。

山下さん:そうなんです!私自身、自分が乾癬であったことで積極的になれなかったり夢に向けて頑張れなかったことを悔やんでいる部分もあるのですが、私の乾癬のせいで子供のやりたいことまで制限したくない、子供が成長していくかけがえのない時間を一緒に楽しみたいって、強く思ったんですよね。それで思い切って一歩を踏み出したら、患者会に出会い、新しい治療法に出会い、いろんな出会いが重なって、おかげさまでいまは肌も関節もよくなり、子供たちと家族でみんなで海に行って、楽しむことができるようになったんです。

角田さん:あのときの海の写真どっかにあったよね山下さん?

岩尾:派手な水着ショットがあるんですね、どっかに?ふふふ

後藤:お前なに想像してんねん!

山下さん:いまは好きだったジョギングなども再開してて、あの時本気で乾癬と向き合い積極的に治療してよかった、って思いますね。私は子供との時間を大切にしたい、というのがその目標でしたが、ウェディングドレスを着たい、ネイルをしたい、スカートをはきたい、など、人それぞれ、目標はなんでもいいと思います。とにかく自分だけの目標を設定し、そしてそれを主治医と共有してください。治療の費用、薬の作用や副作用、通院頻度、あるいは自分が不安を感じていることは何なのか等、疑問があれば、なんでも医師に聞いちゃいましょう。とにかく、自分の治療目的を医師にも伝え、それを実現するためのパートナー、味方にしちゃうんです。

後藤:なるほどなぁ、目標を持つことと、それをひとりで抱えるんじゃなくて、医師にも伝えて、言い方変やけど先生にも夢実現のための共同責任者になってもらうって発想ですね。

山下さん:あははは、そうですそうです。私も経験があるのですが、治療が人任せだと、うまくいかなかった時に、やっぱり人のせいにしちゃったりするんですよね。そうなると先生に対して距離をとったり、心を開かなくなったり、の悪循環に入ってしまいます。皆さんにはぜひ、先生を味方につけてほしいです。そのほうが、乾癬治療はずっとラクになるし、うまくいくと思うんです。先生は敵じゃないよ、先生はパートナーだよ、って。もしあなたの不安や疑問に対して何も答えてくれない先生なら、病院変えてもいいと思うし、地元の患者会に相談に行ってみる、という手もあると思います。

(フット岩尾):「先生は敵じゃない、先生は
パートナーだって、いい言葉ですね」

岩尾:これはまさに、長年、乾癬と向き合ってきた山下さんしか言えない、乾癬患者さんへのエールですね!

後藤:では、角田さんから伝えたいことを聞かせてください。

角田さん:いま山下さんが言ったように治療目標を持つことはすごく大事ですね。これはもう絶対だと思います。それに加えて私から伝えたいことは2つあって、1つは自分の病気のこと、乾癬っていう病気のことをまずよく知ってほしい、ということ。乾癬を深く知ることで仲良くすることも、やっつける方法も見えてくると思うんですよね。

後藤:なるほど、戦うにはまず敵を知れと。

角田さん:はい。ネットやSNSの普及でおびただしい量の情報が私たちの前に溢れてて、やさしいセリフで誘ってくるあんまり効果の期待できない民間療法や健康食品も散見しますけど、自身でちゃんと乾癬というものを理解していれば、その情報が正しいか正しくないか判断出来るようになります。それに自分に知識がつけば、先生とのやり取りもしやすくなるんです。私も昔は先生に言われたことが分からないまま帰って来ちゃうことが多々あったんですけど、乾癬ってどういう病気で、薬にはこういう種類のものがあって、という知識ができてくると、先生とのコミュニケーションにもすごく役に立つと思います。さきほど山下さんも医師を味方に、っておっしゃってたように、最低限の乾癬知識をもつことは、かならず今後の治療に役立つと思います。

角田洋子さん 群馬乾癬友の会 会長/INSPIRE JAPAN WPD 理事

あともう1つは、先ほども私言ったことなんですけど、いまは乾癬は、コントロールできる時代になったよ、ということ。10年前までは乾癬は治らないって言われてて、お医者さんからもそういう言葉を聞いてどん底に落ちてしまった患者さんもいたけど、今は本当にいろんな治療が登場して乾癬をコントロールできる時代になったので、どうか勇気を持って一歩進んでもらえたらな、って思いますね。

後藤:いや、ほんとに貴重なアドバイスありがとうございます。我々もこれを機に、もっと乾癬のこと知っていきたいと思いますので、よろしくおねがいしますね。

角田さん:いえいえ、こちらこそ。日本一のMCの後藤さん、岩尾さんとお話しできて、すごく楽しい時間を過ごさせていただきました。そしてやっぱり笑えるってすごく大切だな、って感じました。

山下さん:ほんとですね。フットさんが乾癬患者さんへの情報の橋渡しをお手伝いしてくださるって、ほんとにうれしいし、元気をもらえます、逆にありがとうございます!

後藤:いえいえ、なにをおっしゃっているんですか(笑)

角田さん:乾癬のことで、内向きになってしまったり、ふさぎこんだりしてしまっている人を、フットさんのチカラで病気のことを忘れるぐらい笑ってもらい、前を向いてもらえるとうれしいな~。

後藤:わはぁ、そりゃ責任重大やなぁ~。

岩尾:あ、あのぼく、そこまでみなさんを笑わせる自信がちょっとないんですけど…(汗)

後藤:ほんとに短い時間でしたけど、患者のお二方から色々と乾癬のことを教えていただいて、患者さんの思いや大変さを自分事として知ることができました。同時に、乾癬パートナーとして我々フットボールアワーが担う役割の大切さも痛感しました。今後、みなさんの治療をいろんな角度から応援できるよう頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします。角田さん、山下さん、今日はありがとうございました。また会いましょう!

角田さん&山下さん:こちらこそ。期待してます!ありがとうございました。